2008.12.26
えっくす☆きゅーとなクリスマス2008 in NY(前編)
イルミネーションきらびやかなNYの街の中心部から少し離れた、下町の外れ。とある古びたアパートの薄暗い一室で、少女は独り、寒さに耐えていた。
あいか「はぁぁ、今日のバイトもキツかったわー。でもこれでようやく、来月分のお家賃が払えそうね。クリスマスのごちそうなんて、夢もまた夢。いつになったら、この貧乏生活から抜け出せるのかしら……」
窓の外から、かすかに聞こえてくるクリスマスソング。家族と、友人と、恋人と過ごす、暖かな時間。それらは全て、少女には無縁のものだった。
あいか「今ごろ日本のみんなは、何やってんのかな。……なんて、らしくないわよ、あいか!自分で決めたんじゃないの、一人前になるまでは帰らない、って」
あいか「あたい負けないよ!いつかあの、ブロードウェイの舞台に立つその日まで!」
ころん「うまー!」
あいか「?」
ころん「うまー!チキンうまっ!ケーキうまっ!!」
ちいか「ころんちゃん、チキンとケーキ、交互に食べるのはやめてー!見てるこっちが気持ち悪くなるよぅ」
みう 「にゃははははー!みう5th大勝利!リアン5th人気微妙!大体さぁ、アシンメトリーのロングスカートなんて、あんまヲタ受けしないんだよねー!」
リアン「ちょ、ちょっとみう!?アンタまた酔ってんの?」
ひめの「か、堪忍な、まさかお酒やとは」
リアン「……え?って、これ一本空いてるんだけど、まさか……ひ、ひめのちゃんは何ともないの!?」
ひめの「私は平気やけど?」
リアン「うわぁ、ここでもあいかちゃん以上のキャラが……」
ころん「あいかちんは、何だかんだで口だけだかんねもぐもぐ。お酒も強いワケじゃないし。こりゃいよいよ主役交代かもよー、にしし」
ちいか「あの、それ以前に、ここにワインがあるって時点で聖ポートルダム的には大問題なんですけど」
みう 「この速さなら言える!銀みうの前には、あいか5thなど敵ではなかった」
リアン「そう言えば、そのあいかちゃんは?」
ひめの「ええと、確かさっき、ロウソクを持って窓際に」
ころん「あいかちーん?」
あいか「……」
あいか「あーもー!うるさぁぁぁいっ!せっかく人が気分出してんのにっ!台無しじゃない!!」
ころん「へー、じゃチキンは要らないの?」
あいか「……た、食べるわよ」
ころん「えー、それでは、宴もたけなわでございますが」
リアン「早っ!早いって」
ころん「ここらでえっくす☆きゅーと新人のひめのちんに、一言ご挨拶いただきたいと思います」
ひめの「え?ちょぉ、いきなりそんなん……」
ころん「いいからいいから、ほれ、これ台本」
ひめの「台本て……?ええ!?ちょ、これ!これぇ!?ころんちゃん!?」
ころん「はい、3・2・1・キュ!」
ひめの「……うぅ」
ひめの「は、恥ずかしー///」
ころん「ひょー!イイヨイイヨーひめのちん!肩が色っぽいよー!」
あいか「ったく、何やらせてんのよ。オヤジかアンタは」
ころん「痛てっ。なにさあいかちん、じぇらしー?エロカワもてポジションがひめのちんに移ったからって、嫉妬してんの?しょーがないでしょー、あいかちんは、ファンにも大分飽きられてきてんだしさぁ。5th&ドルショVer.の、ひめのちんのデザイン見たら分かるっしょ?まんま、かつてのあいかちんの位置付けだよありゃ」
あいか「……#」
ころん「ちょ、待った!ボトルは!空いたワインボトル握るのはやめよ、ね?うそうそうそだって!」
みう 「にゃーっはっは」
リアン「はぁ、相変わらずねえ」
ちいか「ですぅ」
-後編に続く-
※初見の方々へ。ここに登場するお人形さん達は、アゾンインターナショナルのえっくす☆きゅーとというシリーズのメンバーです。