Home > 1月 20th, 2007

2007.01.20

世界樹の迷宮レビュー

きっといると信じている「自分のような」ゲーマーの同士たち。同世代の人も、年輩の方も、そして、僕がゲームを遊んだ当時には生まれていなかったかもしれない若い人たちも。
僕らは、彼らは、何が欲しいんだろう、何を喜んでくれるんだろう。今は得られない何かへの、恋しい思いがその胸にあるのなら。
それは、そんな僕たちのためにつくった、ワガママのゲームです。

上記は、アトラスから発売中のNDS用ゲームソフト、世界樹の迷宮の初回特典中に記載されている、本作ディレクター新納一哉氏のメッセージからの引用です。
初回特典のサントラを聴きながら、このメッセージを読んで。涙が出ました。いるよいるよ、ココにもいるよ!俺たちみんな、ゲーマーだよう!!・゚・(つД`)ノシ・゚・
色んな事情があるのかもしれないですけど、あえて言わせていただけば。やっぱこういうメッセージは、公式サイトのトップページにどどーんと書いて欲しかったですよ。初回特典の中にこっそりじゃなくてさ。(※「無粋なことを!空気嫁!」って怒られたら、そっこーで上記引用は消しますケドねw)
それでは以下、この「世界樹の迷宮」をプレイしてみて、とりあえずの感想を述べさせていただきたいと思います。ご参考までに、現在のプレイ時間は6~7時間ほどです。
まず、個人的な思い入れや今後の展開への期待も込めて点数をつけるなら、うーん、80点くらいですかね、現時点の評価としては。
「古き良き3Dダンジョン探索型RPGのテイストを存分に残しつつ、キャラデザを柔らかくして。外はふんわり甘く、だけど中身は歯ごたえがあってピリリと刺激的。さらにはDSのタッチパネルを活かして、手描きのマッピングというオリジナル要素も付けました」という基本コンセプトで、新旧両方の世代を取り込もうという目論みは、見事に成功していると思います。日本橋を軽く見回ってみましたが、ほとんどのショップで品切れ状態でしたし、どうやらアキバでも同じように難民続出らしいという事実は、それを端的に示しているのではないでしょうか。
ただ、難点を一つ挙げるとするならば。「この作品ならではの、ゲームとしての面白さ」が、(少なくとも私には)今のところはっきり見えないという点だと思います。レトロゲーマーとしては、どうしてもWizや、アトラスが故に女神転生などの他作品と比較してしまうワケで。Good/Neutral/EvilやLaw/Neutral/Chaos等の属性も、キャラメイキングもクラスチェンジも年齢も老衰もロストも「いしのなかにいる」も(多分)無く、悪魔との交渉や合体も無いとなれば。もちろん、敷居を下げる為にあえてそういう要素を省いたのは正解だと思いますが、それならこの作品のウリは?と聞きたくなります。いくら何でも、「タッチペンでのマップ描き」だけでは少し寂しい。その点は、今後プレイを進めていく中で何か見つかるといいなあと、期待しています。
(追記)
後で読み返してみて、我ながらちょっとネガティブな印象を与えかねない書き方をしてるなと思ったので、今更ですが補足させてください。F.O.Eについてのコメントも、「続きを読む」へ追加しときます。んで、さらにもう5~6時間プレイしてみましたが、コレ、実に丁寧に作ってある気がしますわ。敵の強さも、スキルを絡めたプレイヤーキャラの成長も、難しいけどやりがいのあるギリギリのバランス。
やっと理解できました。多分この作品は、3Dダンジョン探索型RPGの入門用という位置付けが相応しく。「ウィザードリィ」というタイトルに聞き覚えが無い方にこそ、一番オススメできるような気がします。や、Wiz知ってても、上記の通りのバランスの良さで、充分面白いですけどね。
まあ、何をおいても。ゲームの序盤で表示される、「……君たちは、目の前に立つ兵士に質問を投げかけてもいいし立ちさるのも自由だ」というテキストを読むだけで泣きそうになる方々は、問答無用で買いだと思います。RPGだ、僕らのRPGだよコレwww!!
また、最近のNDSやWii、PS3やXbox360のいずれを見ても、やりたい作品が全然無く。「何か違うんだよな。あんなんゲームじゃねぇよ」と、得体の知れない不満を抱いている方々に。
そして、最近のNDSやWii、PS3やXbox360のいずれも楽しくプレイして、ゲームって楽しいねと思っていて。「お?何かキャラデザ可愛いじゃん。で、3Dダンジョンって何よ?」という方々にも。オススメの作品だと思います。
では、以下「続きを読む」で、もう少し具体的な話をさせてください。まだB2Fをうろうろしている段階ですし、ネタバレ等は無いと思いますー。

(さらに…)