2016.08.31
ゲハ民暁を覚えず
これは、昨今のソシャゲー・ブラウザゲーの流行に全くついて行けず、独りひっそりと据え置き機や携帯機でFalcom、アトラス、チームラあたりの作品をプレイし続けていたオールドタイプのゲーマーが。遂にとあるブラウザゲーにまんまとドハマリした話でございます。
事の起こりは先の夏コミ。俺が日頃から大変お世話になっている諸先輩方のお一人が、「Falcomブースでティータが貰えるから赴かねばならぬ」と神妙な面持ちで発言されました。俺はいまひとつ事態が飲み込めず「えっ、あ、はい、そっすね?」と返す一方で、なるほどティータが貰えるのであれば確かに大事であると判断し、普段は滅多に訪れない企業ブースへ行ってきたのがきっかけとなりました。
その後ざっと情報収集を行って、そろそろ俺もブラウザゲーをプレイしてみたいという気持ちもあり、「ガチャァアア!!10連ガチャア!! いっぱいいっぱい回すのぉぉ!! 溶けるぅう!!溶けちゃうう!!」ってのをやってみたくもあり、さらには運営が某国や某国でなしに台湾ならまあ良いかなということで。ちょっとだけ触ってみようかなという気になったのがこちら。
結果、ちょっとどころか完全にやられました。スミマセン侮っておりました、予想を遥かに超えてめっさ面白いです。
実は俺が冬コミ申込したり行きつけの飲み屋に挨拶に行ったりしている間にβ版が開始していて、事前登録特典のノエルを貰いそびれたんですよ。曹長のふとももが俺の物にならないと知り絶望の淵に沈んでいたところ「でも今なら先行でアネラスさん貰えるよ?」との一報を受け、「まじで!?」と飛び起きてアカウント作成した次第。
なお現在はメンテ中、本日8月31日から正式リリースされるとのアナウンスがありました。おあずけされている状態なので、こんな長文を書く気になったのです。
ということで以下、「英雄伝説 暁の軌跡」のオープンβ版を序章の終盤あたりまでプレイした感想をお届けします。ネタバレ等はありませんのでご安心をー。
その前提として、現在の俺の状況をお知らせしましょう。「軌跡」シリーズはPC版のFCから閃IIまで、一通りプレイしています。碧のラストの展開とラスボス戦とがどうしても納得行かずに最後の最後で投げたのと、閃IIのラスダンを保留しているってのはありますが、基本的には信者と言われても仕方ない程度にはシリーズにハマっています。コミケでも同人誌、列買いしますし。そしてソシャゲー・ブラウザゲーに関しては全くの素人です。そういう偏った者によるレビューであること、予めご理解いただきたく。
では個人的ファーストインプレッションから。従来の据え置き機コンシューマーゲーと、昨今発展してきたブラウザゲーとのハイブリッド。そして「軌跡」シリーズファンなら絶対にプレイすべきと言いたい程の内容です。
特にシナリオ、2Dキャラグラ、戦闘システムは完全に「軌跡」です。これ、仮にFalcomは開発、運営に直接関わっていないとすると、相当シリーズをやり込んだ方が開発メンバーにいるのではないかと思う程に。個人的にはオーブメントの設計がライン上のクォーツを累計するタイプに戻っているだけで嬉しくなりました。
一方で、「軌跡」と違う点として注意が必要と思われるのは。軽快なBGMと共に広大なフィールドを徒歩で移動し、生き生きと描かれるNPC達との会話を楽しみ、異世界での冒険に没頭する「ロールプレイング」を行う要素はありません。これはまあ、ある種のトレードオフと言いましょうか、その代わり「時間経過の度に街の人全員に話しかけなくて済む」「おつかいイベントを延々とこなす必要が無い」ことになります。この点の評価は人によって分かれる所でしょう。
そして従来は主にザコ戦で行っていた経験値稼ぎによるキャラクターの成長が、ブラウザゲーで一般的なガチャやカード合成といったシステムに置き換わっているという印象です。これがまた意外な程に違和感が少ないです。基本的には上記の「RPG感」にシリーズの魅力を感じていた俺でさえ、サクサク進められることに心地よさを感じるくらいに。
何しろブラウザゲー超初心者なもので、他との比較が出来ず申し訳ないのですが。無課金、のんびりソロプレイで充分楽しめる作りになっていると思います。軌跡シリーズ未プレイの方でも楽しめる良作、そんな位置付けかと。一般的なブラウザゲーに比べると、戦闘に少し手こずるかもしれませんけど。「SPD重視とにかくAT DELAY狙い」「ティア等でATボーナスずらす」「『移動』してアーツや範囲攻撃を回避する」「クリティカルにSクラで割り込み」等々、経験者にとっては当たり前の小技を知らないと多少難易度高めに感じるかもしれませんが、バトルに負けるデメリットもあまり無さそうですしネットで情報収集しながら楽しめると思います。
とまあ、いちブラウザゲーとして見てもそこそこ良い出来でお勧めできる感じなのですが。実はもう一つ。軌跡ファンにとってはそういうレベルではない、くっそ楽しくて重要な側面があります。「お気に入りのキャラを育てて愛でるファンディスク」として、めちゃめちゃ楽しめます。
単にゲームクリア(があるかどうか分かりませんが、シナリオ的には一区切りあるでしょう)を目指すのであれば特典として配布される強キャラを使えばよいですし、本作の新たなメインキャラクター4人をそのまま使えばバランスの良いパーティーになりそうです。でもね。
クルツ、グラッツ、アネラス、カルナのグランセル遊撃士チームでプレイしたいとか、フィリップさん育ててエスメラスハーツ使いたいとか、ティータ、レン、ティオ(未実装だけど絶対いるはず)、リーヴ(本作メインキャラの一人、ちみっこ女社長)のパーティで言い訳のきかない感じにしたいとか、自由自在なんすよ! そこに気付くと本作の面白さが跳ね上がります。
これほどの出来であれば、それに見合う程度にお布施したいという気になりますし、俺が課金するとしたら上記のような目的かなと。たとえば課金しないと事実上ゲームが進まないとか、他人に勝てないとか、そういうのは大嫌いですけど。ゲームの進行にほぼ関係の無い個人的なコダワリやキャラ愛を貫いて、自己満足に浸るというのはいかにもヲタク的やり方で、そこに課金する分にはあまり抵抗が無いのです。
長文誠に失礼いたしました。じゃ、とりあえず最強ジョゼット作成を目指してウェブマネー買いに行きますわ。